F5ネットワークス、セントラル短資FXの取引システム高速化をサポート

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 F5ネットワークスジャパン合同会社は、セントラル短資FX株式会社が、同社のFX(外国為替証拠金取引)取引サービスのシステム基盤に「F5 BIG-IP(以下 BIG-IP)」を導入したことを発表した。BIG-IPの導入でシステム処理能力が大幅に向上し、セントラル短資FXは、よりリアルタイム性の高い取引サービスを利用者に提供することが可能になったとのこと。
 FXの世界では、極めて高い速度で取引が行われており、コンマ数秒の間に通貨間のレートである通貨ペアレートが、大きく変動してしまうことも決して珍しくはない。FX取引を行うサービス利用者にとっては、システムの処理速度が高速なほど、有利な立場で取引が行えることになる。FX業者も顧客ニーズに対応するため、システムの処理速度の向上に積極的に取り組んでいる。
 
 セントラル短資FXでは、システムの処理速度の高速化を実現する新サービスの導入に向けて、レート配信をより高速化することに取り組んでいた。しかし、既存のシステム基盤では、ファイアウォール性能がボトルネックになり、目指す処理能力を確保することは困難な状況であったため、処理速度の問題を解決するためにセントラル短資FXは、ネットワーク機器構成の見直しを行った。
 
 機器選定にあたっては、新サービスが必要とする処理性能を確保できることの他、ISP回線の冗長化(マルチホーム)に対応できる回線負荷分散機能が提供されていること、ファイアウォールやロードバランサ、回線負荷分散などの機能を1ボックスで実現できること、運用を効率化できるスクリプト言語が用意されていること、SPDYやHTTP/2などの最新技術にもいち早く対応していることなどの要件が挙げられており、これらの要件すべてを満たす機器として採用されたのがBIG-IPであった。

セントラル短資FXでは、業界最速レベルのレート配信を行っており、急激な相場変動や機能追加時における性能の安定性維持が課題となっていたが、BIG-IPへの移行によってシステム基盤の処理能力が大幅に向上し、チャイナショックや世界同時株安による変動時にも、安定したレート配信ができたという。また、2016年2月には、チャート画面で取引を行える新サービスも開始。BIG-IPではSSLアクセラレーションも行われているが、BIG-IPのキャパシティには十分な余裕が残されている。
 
 BIG-IPには、コネクションごとにどのMACアドレスからパケットが来たかという情報をコネクション テーブルに保持し、これに基づいて戻り経路を自動選択する「Auto Last Hop」という機能が装備され、マルチホームの運用ではこの機能もパフォーマンス向上に貢献している。
 
 また、機器集約によってラックスペースや消費電力も削減されるとともに、ケーブルの配線もシンプルになり障害率や運用負荷も軽減。さらに、BIG-IPに標準搭載されているスクリプト言語である「iRules」を活用することで、複雑な負荷分散処理も実現しやすくなった。ファイアウォールのポリシー設定もグローバル+仮想サーバ単位という階層的な構造であるため、セキュリティ管理が容易になったと評価されている。
 
 現在活用されているのは、BIG-IP Local Traffic Manager(LTM)、BIG-IP Advanced Firewall Manager(FM)、BIG-IP DNSだが、セントラル短資FXでは今後、BIG-IP Application Security Manager(ASM)も導入し、WAFによるアプリケーション レベルでのセキュリティ強化も推進していく計画とのこと。
 
 セントラル短資FX株式会社インフラ運営部部長である高橋 一郎氏は、次のように述べている。
「BIG-IPで新たな基盤を確立することで、新サービスの投入が容易になりました。安定性の高さも十分です。また今回の導入では、F5のエンジニアによるサポートも高く評価しています。今後もF5の提案を受けながら新技術を取り込み、新サービスに生かしていきたいと考えています」
 
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